【 七輪焼成レポート 4 -まとめて報告します編- 】

 七輪陶芸、その後何回か実践してましたが全くレポートできていませんでした。
今回は2006年冬からの分を『まとめて報告します』ってことでお許しください。





《七輪陶芸用カバーを作ってみました。》

 炎と火の粉の飛散を防ぐため、下の写真にあるカバーを作成しました。
キッチン用レンジガード(油ガード)のスチール製片折れタイプを3枚用意して、組み合わせています。
天板あたる部分は3重になっています。右端の写真
○部分は4箇所 蝶番でとめました。
組み立て時の接合は蛇の目クリップを使っていますので使用後は折りたたんでコンパクトに収納できます。
最初、アルミ製のレンジガードで作ってみましたが、あっという間に溶けて穴が開いてしまい使い物になりませんでした。(笑)

《使用前》
 こんな感じで前面を除いて全て覆うようにしています。


《使用後》
 表面の塗装は焦げてしまったり、完全に溶けてしまった部分もありますが、
さすがスチール製、本体への影響全くなしで、予定通りの機能を完全に果たしてくれました。
尚、接合で使用した蛇の目クリップは高温でバネが利かなくなってしまいました。
(それでも何とか挟めているのでそのまま使用してます。)



 ・・・このカバーを得て私の七輪陶芸道はさらに加速していったのでしたー。
もう、昼でも夜でも関係ネー♪ 火の粉も火柱も気にすることなく焼成に集中できるのです!

●『住宅地でも御近所に心配をかけずに焼成ができる』これはずっと私の中の課題でした。
ミニ窯に比べ七輪は更に炎と火の粉が豪快ですので、七輪陶芸を続けていくためには早くにこの課題をクリアしなければならないと考えていました。結果、スチール製のカバーという単純な方法に落ち着きましたが、この精神的開放感は一度使用して頂ければ皆さんに感じていただけると思います。

●使用部材は市販品のみですし近所のスーパーで数千円で調達できます。
私は3枚を蝶番で連結しましたが、ここもクリップ留めにすれば、加工は一切必要なく組み立てられ、工具も不要。
使用後は折りたたんでその辺に立て掛けておけば場所も取りません。
火災予防の観点からも、ぜひ皆さんの七輪陶芸に取り入れてみてください。もちろん、ミニ窯にも使えます(笑)。
(もっと早くアップデートできればよかったのですが。。。)

その頃の焼成作品です。
(使用土:赤土鍋土、燃料:BBQ用マングローブ炭)






《七輪の焼成スペース拡大&熱効率アップ作戦

 1)焼成スペース拡大のため筒型スペーサー作りました。(既に多くの方が取り入れている方法ですね。)



 2)熱効率を上げるためにのようなフタも作りました。下向きに炎の逃がし口をつけてます。


 3)先に作ったカバーの中にも納まるサイズになってます。


 4)実際に使ってみました。
  送風すると下向きにかなり炎が噴出しますのでフタがあってもやっぱりカバーありのほうが安心です。
  玄関先でも安心して使用できましたよー。


 5)使用後
  案の定、本体にヒビが入ったのでステンレス針金で補強しました。(最初からやっとけって?)
  フタの縁にも少しヒビが入りましたがこれはそのままで。。。





《燃焼カロリーアップ作戦》

 本には備長炭(白炭)は灰が被らないため七輪陶芸やミニ窯向きではないと謳っていますが、
やはり備長炭の高カロリーは捨てがたい!

今回 備長炭はコスト的に厳しいため、備長炭並みに燃焼カロリーが高く、炭持ちも良いといわれるオガ炭(人造炭)
使用して焼成してみました。オガ炭でカロリーを稼いで、いつものマングローブ炭で灰を降らせる作戦です。


↓オガ炭の梱包状態。       ↓ハンマーで小さくしてから使用。


→ 期待通り、炭の持ちが良いため後から投入したマングローブ炭が燃え尽きてもオガ炭は残っています。
そのため、炭の注ぎ足し時に発生していた温度低下がマングローブ炭のみで焼成していたときよりも抑えられていると思われます。



《焼き上がり》

実用使用に耐えうるレベルまでしっかりと焼き締っています。
灰被り状態も納得のいく仕上がりで、ようやくひとつの到達点に着けた思いです。


焼成データ:
使用土/ 赤鍋用土と古信楽荒目土のブレンド(7:3)
使用炭/ 中国製オガ炭(人造炭)とBBQ用マングローブ炭の併用
焼成窯/ 七輪+筒型スペーサー+フタ (スチールカバー使用)
焼成時間/ 焼け具合を見ながらのためデータなし。(すみません・・。)
送風/ ドライヤーのみ。



《素焼きの秘策》

 大地の芸術祭のワークショップの際にウェーブゆいの方から七輪での素焼きの秘策を教えていただきました。
「素焼きは七輪に金バケツを被せて弱火で焙るといいよ!」 ・・・目からウロコでした。
実際にやってみると、アルミホイルで包まなくても、カセットコンロを使わなくても、簡単・確実に素焼きが出来ました!
本当に良い方法を教えていただきありがとうございました!!




《おまけ》

 知人宅でワークショップ的に七輪陶芸を実施。
その場で粘土から作って焼きあがったぐい呑みで鮎酒をいただきました。
美味〜!!



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