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師走を目前にしたある晴れた休日。
しまい込んでいたミニ窯を庭に持ち出してきました。
かわいそうになんとキレイなままのミニ窯くんでしょう。
さあ目覚めるがいい、ミニ倒炎窯よ〜!!
この窯の構造は【ミニ窯づくりレポート2 -倒炎式に挑戦!-】を御覧ください。 |
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思いつきの窯焚きなので、土鍋粘土でミニ窯用に作った作品がありません。素焼き済みの手頃な作品をかき集めて焼いてみることにします。古信楽荒目で作ったぐい呑みと割り山椒、砧の一輪挿しは信楽赤土と古信楽荒目のブレンドです。信楽白土のぐい呑み2個にはベンガラを塗ってみました。 |
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窯詰めの写真撮り忘れました。
火が入り、ドライヤーであぶり中です。
かなり火が回ってきた感じ・・・。
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フタを開けてみると・・・
順調、順調。
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こっちのフタも開けてみよっかな。
・・いい感じ。 |
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火入れから約20分後
減ってきた木炭の補充を行い、
ドライヤーを送風口にくっつけて送風、火力を上げていきます。 |
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写真見づらいですが、前面フタのまわりから炎が勢いよく噴出しています。 |
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色見穴を開けたところです。
・・そろそろ攻め焚きかな。 |
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約1時間後、送風をドライヤーからブロワーに換えてカンガン攻め焚き開始です!
炭の補充も頻繁になり忙しくなって来ました。窯の効率が良いと見えてブロワーの位置はこのくらいでも炭がどんどん減っていきます。
ドライヤーの時から気づいてたのですが、この窯 煙突から炎が出ません。煙も出ません。ブロワーに切り換えてみて確信が持てました。
やっぱり炎も煙も出ない!完全燃焼している!!(完全燃焼と炉内温度は別物ですがね。(笑))倒炎式の実力恐るべしーー。 |
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炎の色もだんだん明るくなってきました。
たまに煙突からポンッと白い煙が上がります。
底に溜まった灰がまとまって吹き出るようです。 |
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火入れ開始から約2時間30分
木炭使用量約3.5kg (オガ炭とマングローブ炭の併用)
・・焼成終了。 |
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作品の出来はイマイチでしたね。
もう1時間位引っ張って焚いても良かったかな。
全体に焼き締まり具合はOKでしたが灰の着きが今一歩といった感想です。覚悟はしていましたが細かいひびもかなり入っていました。 |
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←砧の一輪挿し(信楽赤土と古信楽荒目のブレンド)
寝かせて窯詰めした上面のみ灰が部分的に掛かってますが、ビードロとまでは行きませんでした。 |
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←ぐい呑み(古信楽荒目土)
一番良く焼き締っていますが、殆ど灰が着きませんでした。 |
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←割り山椒(古信楽荒目土)
良い御本の発色が取れました。若干ひびが入ったのが残念。
(御本が出たということで窯の中は還元状態だったと分かります。) |
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←ぐい呑み(信楽白並土+ベンガラ筆塗り)
なんだか汚くなってしまいました。
これはオススメできませんね。 |
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←同上です。(TT) |
《焼成を終えて》 |
倒炎式の底力を見た気がしました。
作品の出来は上記のとおりですが(笑)
まず、焼成時間が短かったわりにしっかりと焼き締っていたこと。
それと何といっても煙突からの炎が全く出なかったこと。これには本当に驚きました。これなら少々狭い場所や住宅地でも十分に使えると実感しました。時々飛び出す灰が気になるようなら煙突に空き缶で傘を付けるか茶漉しでも被せるかすれば防げます(この灰は火の粉ではなくほんとに灰ですから。)
そして、焼成後に窯の中がとてもきれいだったことです。本当に完全燃焼していたといえます。
穴窯タイプのミニ窯のように煙突から炎が噴出するイベント的醍醐味はありませんが、狭い場所でしっかり焼けるとても優れた窯に仕上がったと思います。さらに長時間焼成での焼きあがりがどうなるか、土鍋用土を使っての焼き上がりはどうか、まだまだ検証の必要がありますが、これは!と思った方はぜひお試しください!
ミニ窯で陶芸を身近に感じて欲しいという吉田先生の遺志を継ぎ、より多くの方に参考にしていただきたいと思っております。
結果が出たらぜひ教えてくださいね。楽しみにしています。
倒炎式ミニ窯の作り方は→こちらのページです。
メッセージは→こちらまで。 |
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